高 見 山 の 樹 氷 平成23年2月15日

二日前から大阪でも雪が積もり、前日の夜からまた雪が降り電車の窓からの雪景色。
信貴山、生駒山や二上山、葛城山、金剛山が白くなりホワイトマウンテンに変貌した。



榛原駅前から奈良交通バス、杉谷行き9時20分のバスに乗り高見登山口で降りる。
バスは6人しか乗っておらず小母さん2人は途中で降り、登山口まで乗ったのが私達2人と若いカップル
の2組だけだ。
高見山登山に行くバスは榛原からと大和上市からとある。榛原からは午前中は冬季平日9時20分の
一本のみである。バス停にベンチがあり、そこでアイゼンを付ける。
直ぐ車が別々に2台入って来た。若い男性一人と男女三人の2組で、アイゼンをつけ始める。
皆先に行って貰って、一番後から登る。



高見山登山口から旧伊勢南街道(またの名を紀州街道)を高見峠まで歩く。

       


雪が多くあり最初からアイゼンを着けたが歩き難い。90歳の人にもう雪山は登らないからと本格的な
十本爪のアイゼンを貰ったが、紐の締め方が慣れていないから何度もアイゼンが外れる。
登山口から一気に登ると見晴らしの良い場所に出る。山の稜線が見え、たぶん高見山の南側にある
伊勢辻山だろう。その奥(南)には明神岳、池木屋山、大台ケ原がある。



登り切ると小峠に出る。



小峠を右に曲り大峠の方へ林道を歩く。ゲートを通り抜けると旧R166に出て上に上る道を取る。
大峠の方から四輪駆動車が二台下りて来る。後部座席の小母さんが「頑張ってねと」手を振っている。

さっき、その前に普通車が底を雪にすって行けなくなり、バックで下りて来たのにさすが四輪駆動車!
この道で、バスで一緒だったカップルが引き返して来る。聞けば途中で雪で道が分かり難くくなったので
戻って来たそうだ。とても感じの良いカップルだったのにちょっと寂しいかな。



大峠(高見峠)に着くが、ここに駐車場がある。さっきの2台の車の人は、ここに止めて高見山に登ったのか?
鳥居の所から一気に登りになる。



この山は初めてだし、道も雪で見えない。心細いが数人が歩いた雪に付いた足跡を頼りに上っていく。



周囲がもやっていて近くしか見えない。雪が降ってこなかったので、雪に残った足跡が消えないから
「いつでもこれをたどって戻れば良いや」と何度も引き返そうとしたが頑張って登る。
すると、上の方から何人かの若い人の声が聞こえて来た。女子大生らしい人が7〜8人位とインストラクタ
らしい若い男性が2名スノーシューを履いて滑り下りて来る。その集団が下りて来た跡は荒れて歩き難い。
雪の足跡通り歩かないとズボッと深く入り込む、スノーシューは団体で通ると足跡が消える。
先頭を歩く連れが「かなんなあ〜!足跡が分からない。」とぼやく。
でも、山頂へのコースが間違っていなかったと言う事が分かりちょっと安心。



だんだん頂上に近づく程、道に積もった雪も深くなって来た。



やっと、頂上の高見神社が見えた。神格化されたヤタガラスが祀られています。
神武天皇が東征の際、今の大阪の石切辺りの日下(くさか)から入ろうとして敗北し、遠回りして
熊野から大台ケ原を通り、ヤタガラスに導かれ高見山へ。
そして鳥見山で日本統一を祈願し大和に入った。(鳥見山に登った時その伝承の場所があった。)
それは一つの説ですが。眠っていた古代史愛好家の好奇心が頭をもたげて来た。



頂上からの見晴らしは、晴れていたら360度の展望で素晴らしい眺めとマップには書いてある。
しかし今日は霧でもやっていて何も見えない。だが、周りの樹氷が美しく神秘的で最高でした。



登山口で会った、車で来た女性2人と年輩の男性の3人組みが、展望台のしたの小屋に居られて一寸したら
下りて行かれた。私らが最後と思っていたら男性1人と、男性2人が別々に上がって来られた。
60代後半と思われる2人が戸の閉まらない小屋で、テントを張って今夜泊まると言っていた。
早朝写真を撮るらしい。
私たちはうどんを炊いて食べてた。ゆっくりし過ぎて3時半頃になってしまった。
慌てて5時13分の乗るため、登山口バス停を目指した。



高見平野に下りるつもりが、道が分からず同じ道で帰った。



大峠(高見峠)まで下りてくると急に東側が、舞台のカーテンが上がった様に視界が開けてきて、
三峰山(みうねやま)が夕陽に照らされて現れ、赤みをおびた雪山がとても美しい光景で感動しました。



何とか最終バスに間に合って安堵して帰路に着く。


 
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